CAEソフト導入支援ガイド【CAExplorer】 

3D TIMON

目次を開く
目次

3D TIMONは、東レエンジニアリングDソリューションズが提供する射出成形解析向けのCAEツールです。充填・保圧・冷却・繊維配向といった成形プロセスをシミュレーションでき、設計段階での不良発生リスクの把握や成形条件の検討を効率化。高速な計算処理や視覚的に分かりやすい表示機能も備えており、成形現象の理解と検討をスムーズに進められます。

3dtimon
引用元HP:3D TIMON 公式
https://www.3dtimon.com/

3D TIMONの製品特徴

射出成形プロセスに特化した高度な解析機能を備えており、材料挙動から成形条件の最適化まで一連の評価を行える点が特徴です。
東レが長年蓄積してきた、樹脂技術をベースにした独自アルゴリズムや材料データベースを搭載しており、成形不良の予測精度向上や検討工数の削減に寄与。ここでは、3D TIMONが提供する主要な特徴を整理して紹介します。

樹脂流動解析に強い
国産CAEツール

樹脂メーカーである東レが開発した国産の射出成形解析ソフトである3D TIMON。3次元そり解析をはじめ、熱可塑性樹脂の流動挙動を評価できる点が特徴です。東レが蓄積してきた材料技術を基盤とした解析機能により、設計検討や不良要因の把握を効率よく進められます。

独自技術で精度の高い
成形解析を実現

3D TIMONには、東レが独自に開発した解析アルゴリズムが搭載されており、精度の高い成形シミュレーションが期待できます。
「Light 3D解析」を使うことで、3Dデータから容易にメッシュを生成することが可能。初心者でも扱いやすい操作性を備えているのも特徴です。

多様な樹脂材料データ
ベースを標準搭載

ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレン、ポリエチレンなど、国内外のさまざまなメーカーの樹脂材料データが搭載されているのが3D TIMONの特徴。該当の樹脂がデータベースに登録されていない場合は、類似樹脂検索ユーティリティで代替材を見つけることができます。

3D TIMONのおもな機能

射出成形で生じるさまざまな現象を多角的に評価できるよう、用途に応じたモジュール構成を備えています。
標準モジュールでは一般的な成形プロセスを網羅し、拡張モジュールでは特殊材料や複雑な成形条件にも対応可能です。
ここでは、3D TIMONで利用できる代表的な機能群を紹介します。

射出成形解析で代表的な
5つの標準モジュール

3D TIMONの標準モジュールには、熱可塑性樹脂の射出成形解析でとくに使用されることの多い、以下の5つのモジュールが搭載されています。

  • 充填解析(Pre/Post 充填解析
    ソルバー 樹脂データベース)
  • 保圧冷却解析(保圧冷却解析
    ソルバー)
  • 繊維配向解析(繊維配向解析
    ソルバー)
  • そり変形解析(そり収縮変形解析
    ソルバー)
  • 金型冷却解析(金型冷却解析
    ソルバー)

これにより、ウェルドラインやヒケ、転写ムラ、そり変形などの現象の予測と対策を行うことができます。

組み合わせ可能な
モジュール構成

3D TIMONには拡張モジュールも用意されており、特殊な材料や成形方法、成形現象を解析することが可能です。拡張モジュールは
欲しいものだけを任意で随時追加できるため、コストパフォーマンスに優れています。

  • 追加Pre/Post
  • インサート成形解析
    (インサート解析ソルバー)
  • 2色成形解析
    (多色成形解析ソルバー)
  • 3D TIMON用テトラメッシャー
  • 光学素子成形解析
    (光学素子成形解析ソルバー)
  • 結晶性非強化樹脂用解析ソルバー
  • 超薄肉成形解析
    (超薄肉成形解析ソルバー)
  • 圧縮成形解析
    (圧縮成形解析ソルバー)
  • 粘弾性熱変形解析
    (粘弾性熱変形解析ソルバー)
  • 強度(材料非線形物性)予測機能
  • 金型加熱冷却連成解析
  • 最適化解析(最適化ソルバー)
  • 多目的最適化機能

TIMON Mold Designer(TMD)

TIMON Mold Designerは、3D TIMONの拡張機能です。コンシェルジュ(ガイダンス)機能が搭載されており、対話形式で提示されたフローをこなしていくだけで、必要な計算を終えられます。専門知識がない方でも扱いやすいのが魅力です。

3D TIMONの解析イメージ

熱硬化性樹脂解析

硬化反応の進展予測(反応率分布)
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/reactive_mold.html

硬化反応の進展予測(反応率分布)

ワイヤースイープ、パドルシフト予測
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/reactive_mold.html

ワイヤースイープ、パドルシフト予測

トランスファー成形解析(充填バランスの改善)
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/reactive_mold.html

トランスファー成形解析(充填バランスの改善)

熱可塑性樹脂解析

ウェルドラインの発生抑制
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/3dtimon/

ウェルドラインの発生抑制

そり変形の低減
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/3dtimon/

そり変形の低減

残留応力予測
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/3dtimon/

残留応力予測

ポリウレタン発泡成形解析

ビーカー試験と解析の結果比較
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/foam_molding.html

ビーカー試験と解析の結果比較(反応率)

重力の影響を考慮した解析結果
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/foam_molding.html

重力の影響を考慮した解析結果

充填パターン
引用元:3D TIMON
https://www.3dtimon.com/product/foam_molding.html

充填パターン

目的に合わせて選ぶ、
自社に合うCAEソフト

CAEソフト選定の鍵はスペックではなく、開発のどの場面で何を達成したいかです。上流での当たり付けか、詳細設計での精度確保か。フェーズごとの「やりたい検証」にフィットするCAEソフトを整理しました。

3D TIMONの導入事例

デンソー

東レの開発・サポート体制が
導入を支援

自動車部品メーカーであるデンソーでは、2000年より3D TIMONを導入し活用しています。

導入の背景には、機能改善要望に対する東レ側の前向きな対応がありました。東レとデンソーは技術交流会を定期的に実施し、現場で挙がった要望を製品開発へ反映する仕組みを構築。この対応力が、他のCAEソフトへ乗り換える必要性を感じさせない理由となっています。

3D TIMONが社内に浸透したことで、工数とコストに余裕が生まれ、製造品質向上に向けた施策が現場主体で進められるようになりました。

3D TIMONの価格

料金形態 買い切り
費用 公式HPに記載がありませんでした。
オプション費用 公式HPに記載がありませんでした。

3D TIMONのサポート

電話・メールで
幅広い質問に対応

ソフトの使用中に生じる疑問や操作上の困りごとは、電話またはメールでサポートを受けられます。カスタマー登録済みのユーザーであれば、回数や内容の制限なく問い合わせが可能です。解析データの準備方法、結果の見方、モデル作成、操作手順など、幅広い内容に対応しています。

集合教育と個別教育から
選べる導入トレーニング

東レエンジニアリングDソリューションズの拠点である東京・名古屋・滋賀では、導入教育を定期的に実施しています。集合形式の教育に加え、ユーザーごとの課題に合わせた個別教育も提供。基礎的な解析トレーニングであれば、標準モジュールを対象に2日間のプログラムが目安となります。

3D TIMONのメーカー・販売会社

メーカー名 東レエンジニアリング株式会社
販売会社名 東レエンジニアリング株式会社
メーカー公式HPのURL https://www.3dtimon.com/
目的別
CAEソフトおすすめ3選

開発のどの場面で何を達成したいかに合わせて、CAEソフトを整理しました。設計時の工数削減、開発初期の方向付け、信頼性確保。フェーズごとのやりたい検証にフィットするソフト選びにお役立てください。

開発上流での高速な
複数案検証・当たり付け
シムスケール
SimScale
画像引用元:SimScale公式HP
(https://simscale.kke.co.jp/)
分散・並列実行で解析
を高速化

構造・流体・伝熱・電磁界解析をブラウザ上で完結。192コアが利用可能かつ、数百以上の並列計算により、高速で複数案の同時検証が可能。

上流での即時検証と連携
が可能なクラウド設計

非専任でも扱いやすいUIと、ブラウザ上で、⾮専任者でも即座に上流検証へ着手できる設計。設定や結果は、安全なワークスペース内で共有でき、解析専任者とのレビューもスムーズに連携。判断のスピードを損なわない運用を実現する。

AIとサロゲートモデル
構築による効率化

AIが解析設定作業をサポートし、非専任者でも迷わずに解析フローを進められる。また、サロゲートモデルを構築することも可能であり、設計〜評価プロセスの効率化を実現する。

CAD・CAM一体化による
手戻り抑制・内製効率化
オートデスク フュージョン
Autodesk Fusion
画像引用元:Autodesk Fusion 公式HP
(https://www.autodesk.com/jp/products/fusion-360/overview)
開発ツールの統合で
手戻りを防ぐ

CAD/CAM/CAE/PCB/PDMなど、複数の開発ツールをひとつに統合。モデリングから製造準備までの流れが一貫され、データ変換やツール間の切り替えによる手戻りを防ぐ。

設計段階で性能と信頼性
を検証

構造解析や熱解析、モーション解析などのCAE機能を標準搭載。モデリングしたデータをそのまま使って解析でき、設計段階で強度・熱・動作をすばやく検証できる。

設計業務を効率化するAI搭載

ジェネレーティブデザインや図面自動生成などのAI支援機能を搭載。繰り返し作業を自動化し、形状提案や図面出力を短時間にし、スピーディーに回せる内製開発を支援。

詳細設計〜最終判断のための
高精度再現・相関確保
アンシス
Ansys
画像引用元:Ansys公式HP
(https://www.ansys.com/ja-jp)
信頼性の高い解析精度と
品質保証体制に対応

ISO 9001認証に基づく品質管理体制のもと、原子力・航空・自動車などの厳格な規制環境にも対応。社内検証、法規認証、顧客提出に耐える解析精度と信頼性を担保。※1

高度なマルチフィジックス解析に対応

構造・流体・熱・電磁場・音響など、複数の物理現象を連成解析できるマルチフィジックスCAE。非線形や疲労、衝突、安全試験相関など高精度が求められる現象を再現し、実験データに基づいた設計検証を支援。

高負荷解析を支える
HPCとクラウド環境

Ansys Cloudにより、大規模・非線形解析をクラウド上で高速実行。オンプレミス環境との併用が可能で、計算リソースの柔軟な拡張が行える。

※1参照元:Ansys公式サイト(https://www.ansys.com/ja-jp/company-information/quality-assurance