Abaqusは、有限要素法を用いた汎用CAEソフトで、陰解法(Abaqus/Standard)と陽解法(Abaqus/Explicit)の両ソルバーを備えています。線形・非線形の解析に加え、静的・動的など多様な条件に対応できる点が特徴。また、SIMULIA 3DEXPERIENCEを通じてクラウド版も利用でき、データ管理や履歴追跡を効率化できます。
幅広い産業で利用される汎用CAEソフトとして、線形・非線形、静的・動的といった多様な解析ニーズに対応できる柔軟性を備えています。陰解法と陽解法を組み合わせて使い分けられる点や、3DEXPERIENCEによるクラウド環境での運用など、実務的な解析ワークフローを支える仕組みが充実。ここでは、Abaqusの特徴となるポイントを整理して紹介します。
フランスのダッソー・システムズ社が開発したAbaqusは、有限要素法を用いた汎用CAEソフトです。航空宇宙、自動車、機械、建設など多様な産業で活用されており、多岐にわたる物理現象を解析できます。幅広い分野で利用されているため、既存ワークフローに組み込みやすく、再現性の高い評価プロセスを構築しやすい点も利点です。
陰解法ソルバーのAbaqus/Standardと、陽解法ソルバーのAbaqus/Explicit、さらにプリ・ポスト処理を行うAbaqus/CAEで構成されています。両解法を使い分けられることで、線形・非線形の解析を適切な手法で実施でき、現象に応じた解析プロセスを確保することが可能。これにより、静的評価から高速変形まで一貫した解析ワークフローを構築しやすくなります。
クラウド環境でCAEを実行できる、SIMULIA 3DEXPERIENCE版が用意されているAbaqusシリーズ。ファイルの関連付けや作成履歴の確認が容易になり、必要なデータへスムーズにアクセスできます。クラウド上で解析環境を統一できるため、データの一貫性を保ちながらチームで検討を進めやすくなる点もメリットです。
Abaqusは、静的・動的・熱といった幅広い領域を対象に、有限要素解析を行えるプラットフォーム。線形・非線形の挙動を扱えることから、構造強度の評価から熱影響の分析、時間変化を伴う応答解析まで一貫した検証が可能です。ここでは、Abaqusが提供する代表的な解析機能を紹介します。
慣性力の影響が小さい条件で用いられる解析で、塑性、接触、大変形などの線形・非線形問題を扱えます。部品の強度評価や設計段階での変形傾向の把握に利用しやすい機能です。
熱伝導、強制対流、境界輻射などの熱挙動を解析できます。定常・非定常の熱伝導解析に加え、熱応力解析や熱–構造連成解析にも対応しており、温度変化が製品性能に与える影響を詳細に評価できます。
線形・非線形の時刻歴解析や、定常調和応答解析などに対応。運動方程式を直接積分することで時刻歴応答を取得でき、衝撃や振動など、時間変化を伴う現象の検証に活用できます。
目的に合わせて選ぶ、
自社に合うCAEソフト
CAEソフト選定の鍵はスペックではなく、開発のどの場面で何を達成したいかです。上流での当たり付けか、詳細設計での精度確保か。フェーズごとの「やりたい検証」にフィットするCAEソフトを整理しました。
鍵・錠前メーカーである美和ロックでは、開発スピード向上の取り組みの一環としてCAEソフトの導入を決定しました。錠前の強度解析には非線形解析と任意の接触判定が必要であったことから、Abaqusを選定。Abaqus/Explicitで得られた強化性能の判定結果はエビデンスとして活用され、「防犯建物部品」(共通標章CPマーク)の厳しい防犯性能試験をクリアする根拠となりました。
さらに美和ロックでは、Abaqusを設計者自身が扱う体制を構築。解析専任部署を設けない運用とすることで、設計者と解析者の役割差が生まれにくくなり、効率的な解析フローを維持しています。
| 料金形態 | 公式HPに記載がありませんでした。 |
|---|---|
| 費用 | 公式HPに記載がありませんでした。 |
| オプション費用 | 公式HPに記載がありませんでした。 |
Abaqusを開発するダッソー・システムズの公式サポートページには「Support」セクションが用意されています。ユーザーは会員登録後、技術的な問い合わせのほか、インストールやライセンスに関するサポートを受けることが可能です。
ダッソー・システムズは、企業として蓄積した知識やノウハウをまとめたナレッジベースを公開しています。Q&Aやベストプラクティス、事例紹介など、専門家による記事を参照でき、製品利用の理解を深めるのに役立ちます。
| メーカー名 | Dassault Systèmes(ダッソー・システムズ) |
|---|---|
| 販売会社 | ダッソー・システムズ株式会社(日本法人) |
| メーカー公式HPのURL | https://www.3ds.com/ja/products/simulia/abaqus/cae |
開発のどの場面で何を達成したいかに合わせて、CAEソフトを整理しました。設計時の工数削減、開発初期の方向付け、信頼性確保。フェーズごとのやりたい検証にフィットするソフト選びにお役立てください。
構造・流体・伝熱・電磁界解析をブラウザ上で完結。192コアが利用可能かつ、数百以上の並列計算により、高速で複数案の同時検証が可能。
非専任でも扱いやすいUIと、ブラウザ上で、⾮専任者でも即座に上流検証へ着手できる設計。設定や結果は、安全なワークスペース内で共有でき、解析専任者とのレビューもスムーズに連携。判断のスピードを損なわない運用を実現する。
AIが解析設定作業をサポートし、非専任者でも迷わずに解析フローを進められる。また、サロゲートモデルを構築することも可能であり、設計〜評価プロセスの効率化を実現する。
CAD/CAM/CAE/PCB/PDMなど、複数の開発ツールをひとつに統合。モデリングから製造準備までの流れが一貫され、データ変換やツール間の切り替えによる手戻りを防ぐ。
構造解析や熱解析、モーション解析などのCAE機能を標準搭載。モデリングしたデータをそのまま使って解析でき、設計段階で強度・熱・動作をすばやく検証できる。
ジェネレーティブデザインや図面自動生成などのAI支援機能を搭載。繰り返し作業を自動化し、形状提案や図面出力を短時間にし、スピーディーに回せる内製開発を支援。
ISO 9001認証に基づく品質管理体制のもと、原子力・航空・自動車などの厳格な規制環境にも対応。社内検証、法規認証、顧客提出に耐える解析精度と信頼性を担保。※1
構造・流体・熱・電磁場・音響など、複数の物理現象を連成解析できるマルチフィジックスCAE。非線形や疲労、衝突、安全試験相関など高精度が求められる現象を再現し、実験データに基づいた設計検証を支援。
Ansys Cloudにより、大規模・非線形解析をクラウド上で高速実行。オンプレミス環境との併用が可能で、計算リソースの柔軟な拡張が行える。
※1参照元:Ansys公式サイト(https://www.ansys.com/ja-jp/company-information/quality-assurance)