製品開発の現場で「ボルトが緩む」「使用中に破損する」といった悩みを抱えていませんか?こうした不具合を未然に防ぐ手段として、CAEソフトを用いたボルト締結解析が非常に有効です。
本記事では、CAEソフトを利用して共通のモデルで検証するメリットや、モデリング時の設定ポイントについて分かりやすく解説します。
ボルト締結部では、使用中の緩みやカジリ(焼き付き)、破損など、実機では直接確認しづらいトラブルが頻繁に発生します。
これらを予測するために計算式を用いた机上計算が行われますが、机上計算だけでは限界があります。微小な滑りや局所的な圧力分布など、実験でも計測不可能な締結内部の複雑な挙動を捉えるためには、CAEソフトで内部挙動を詳細にシミュレーションする必要があります。
従来の手法では、試作品を製作して実験を繰り返す必要があり、大きな負担がかかっていました。
CAEソフト上でシミュレーションを完結させることで、共通のモデルで検証を回すことができ、時間やコストの大幅な削減、および実験期間の短縮が期待できます。
剛体要素の計算では見落とされがちな、ねじ山一本一本の当たり方や、座面の局所的な接触圧力、部品間の応力分布などを忠実に再現できます。
直接目視できない内部の応力状態や片当たりを可視化できる点は、解析ならではの大きな強みです。
解析によってボルトの安全率や軸力を評価・確認し、強度が十分であるかを数値で把握できます。
ボルト強度の数値を入力して安全率を確認できる機能などを活用すれば、設計の妥当性を証明でき、不測のトラブルを未然に防ぐことにつながります。
実際のボルト形状をそのままモデリングすると、計算に膨大な時間がかかってしまいます。
そのため、多くの汎用CAEソフトに搭載されている「仮想ボルト(ボルト結合)」機能を用いてモデルを簡略化したり、接触面を固着させてボルトを省略したりすることで、効率的に解析を進める手法が一般的です。
正確な軸力を得るためには、適切な予圧(初期軸力)の設定や、部品間の接触状態(摩擦係数や固着など)を正しく定義することが重要です。
なお、機能名や設定フローは使用するCAEソフトによって異なるため、実際の業務においては公式の仕様書やマニュアルの確認が必要となります。
ボルト締結解析においてCAEソフトを活用することは、試作・実験のコスト削減、内部応力の可視化、安全率の確認といった多くのメリットをもたらします。
目的に合ったソフトウェアを選定・活用し、解析品質を高めて十分な成果につなげ、製品設計の品質向上に役立ててください。
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※1参照元:Ansys公式サイト(https://www.ansys.com/ja-jp/company-information/quality-assurance)